公明党が存在感を増してこそ

今回の参院選について山口那津男代表をはじめ党幹部は、連立政権の政策を力強く実行するためには「政治の安定」が欠かせないとして、公明党への支援を訴えている。

「政治の安定」とは、自民、公明の与党が衆参両院で過半数を占めることが第一義であろう。国民が望む政策を実現し、安心感を与え、未来に希望が持てるようにするためには、多数派が必要なのは言うまでもない。いわば「数の安定」と言っていい。

同時に「質の安定」も求められる。国民が真に望んでいる政策は何なのか。議員ネットワークの力を駆使して国民の声を集約し、生活者の目線でその政策の実現に取り組む。この政治手法を党の真骨頂とする公明党が政権の中で存在感を発揮してこそ「政治の安定」は実現できる。

山口代表が連立の時代における公明党の役割について「民意を広く捉えて合意をつくり、指示を得ること」とし、時にはブレーキ役となり、時には政策のアクセルを踏むという両面を強調するのも「質の安定」の視点からである。

最近の例では、平和安全法の整備において、憲法の枠内で「自衛の措置」(武力行使)の新3要件を盛り込み、自衛隊の武力行使は自国防衛に限定されるという歯止めをかけた。消費税10%への引き上げ対応についても、「痛税関」を和らげるための軽減税率導入を法律に明記させたことが挙げられよう。

より幅広く合意をつくり、政治を前に進める。社会保障と税の一体改革関連法案が自民、民主両党の対立で廃案の危機に陥った際、公明党が「政争の具にすべきではない」と訴え続けて同法成立をリードしたのは周知のことだが、これも公明党の政治姿勢を端的に示した好例といえる。

この点、民進、共産などの野党は、「平和安全法制廃止」の一点で選挙協力を進めているが、現実的な対案を示さなければ責任ある政治勢力たりえないだろう。課題山積の中、自衛隊や消費税などに対する互いの考え方が異なる”野合勢力”が伸びれば、「政治の混乱」は避けらない。

公明党が参院選にで勝利してこそ、「政治の安定」はより確かなものとなることを強調しておきたい。
2016年5月19日 公明新聞より掲載