ネットワークの力、これからも

「ぐっすり眠りたい」「家族で安心して住める家がほしい」。こうした切実な願いを、一日も早く実現させなければならない。

熊本地震の発生から1ヶ月。発災当初の救援や避難所の開設といった局面から、復旧・復興に向けた事業が本格的に始まるようになった。

だが、被災地が求める支援の内容は一人一人の被災者の事情に応じて多様化・個別化が進んでいる。復旧・復興事業が本格化するに従って、新たな課題も浮かび上がってきた。

被災自治体の最大の悩みは、マンパワー(人手)不足による業務の停滞だ。被災住宅の危険度を判定する作業が進んでいない自治体も多い。仮説住宅の入居に必要な罹災証明書の発行も難航している。国や他の自治体から応援の職員が駆け付けているが、いまだ十分ではない。さらなる増員ができないか、早急にあらゆる手立てを講じるべきだ。

災害廃棄物(災害ごみ)の処理も悩ましい。推計最大130万トンに上るとされる災害ごみを早く処理するには、市町村の枠を超えた広域処理などの体制設備が求められる。小中学校の再開に伴い、心に深い傷を負った子どもたちへのケアも丁寧に進めてほしい。

公明党は、発災直後から国会議員、地方議員が被災地に飛び込み、刻々と変化する被災住民の声を迅速に受け止め、ネットワークの力を発揮して政府に対応を求めてきた。

例えば、阿蘇地域で停電に伴う給水用の発電機設置を求める畜産業者の声を知った阿蘇市議が、直ちに国会議員と連携したことで、わずか2日後に設置が実現した。また、党熊本県本部の市議・町議が県議と緊密に連携を取り合い、民間の賃貸住宅を借り上げ、家賃無料の仮説住宅として提供する県の事業に結び付けている。東日本大震災に対して、全国の国会・地方議員が現地に入って支援活動をした経験を生かすことができた。

大規模災害の際に課題解決の先頭に立つべきは政治である。その責任と自覚に立って公明党は、これからも議員ネットワークの力を駆使し、被災者に寄り添い続けながら、復興支援をリードすることを誓う。
2016年5月14日 公明新聞より掲載