7人に1人の子どもが貧困
厚生労働省の調査(2015年)によると、全国の17歳以下の子どものうち約7人に1人、特にひとり親家庭はおよそ2人に1人が経済的に苦しい貧困状態にあるとされています。そうした子どもへの支援策として「こども食堂」などの活動が広がる一方、周りの目が気になり助けを求めるのをためらう家庭もあり、支援の手が届きにくい世帯をどのようにサポートするかが課題となっていました。そこで文京区とNPO団体等が連携し、全国に先駆けて開始したプロジェクトが「こども宅食」です。
全国初の食品配達プロジェクト“こども宅食”
「こども宅食」とは、企業等から提供していただいた食品を、支援を必要とする家庭に直接送り届ける全国でも初の取り組みとなります。具体的な支援の流れとして、(1)まず文京区がひとり親家庭などを対象に案内書面を送付 →(2)記載されたQRコードをスマートフォンで読み取ってLINEで申請 → (3)支援対象世帯に認められれば2ヶ月に一度、お米や飲み物、加工食品など約10キロが自宅に直接配送されるようになります。受け取りの申請がLINE上で行えるため、区役所に行く必要がなく、プライバシーが守られるよう配慮がされています。また事業の原資にはふるさと納税を活用したクラウドファンディング(=不特定多数の方からインターネット上で寄附を募る方法)を採用し、企画に賛同する方から募った寄付を、プロジェクトの運営・管理に充てているのもユニークな点です。
「未来に格差があってはならない!」公明党の支援
公明党文京区議団としては以前より、議会質問などを通じて子ども貧困対策の充実を訴えてまいりました。「こども宅食」プロジェクトについても2016年(平成28年)11月定例会で触れ、「子どもの未来に格差があってはならない」と訴えるなど後押しを進めてきました。またクラウドファンディングを通じた財源確保についても、2014年(平成26年)2月の定例会で先駆けて提案を行っていました。このような公明党区議団の後押しや、区内外の沢山の方のご協力を得て、「こども宅食」は2017年(平成29年)10月より、150世帯を対象に開始されました。今年8月時点で既に450世帯が支援を受けており、2018年度内には600世帯まで拡充する予定です。利用者からは、「毎日食べる物なので本当に助かる」「生活費のしわ寄せが食費に響いてしまうことも多く、ありがたい」と大好評の声が寄せられています。プロジェクトの開始以来、様々な自治体関係者や議員の方が視察に訪れています。文京区がモデルケースとなり、同様の取り組みが全国に広がるよう、公明党区議団としても引き続き全力で支援してまいります。
※「こども宅食」についてより詳しく知りたい方は、以下のホームページをご覧ください。(2018年7月現在)
- 文京区|『こども宅食』プロジェクトにご協力ください。~子どもたちに笑顔を届けよう~
- こども宅食公式HP
- 命をつなぐ「こども宅食」で、1000人のこどもと家族を救いたい!(こども宅食のクラウドファンディングページ)